今さら聞けない「貯金」と「残高」の違いとは?お金のプロへ相談

「貯金」と「残高」の違いについて考えたことがあるでしょうか。普通はどちらも同じものだと認識しているでしょうが、詳しく見てみると、違う部分もあります。それがどういう違いなのか、この記事で説明しましょう。

貯金と残高の違いについて

貯金と残高はどう違うのでしょうか。まずはそれぞれの意味を解説してから、違いについて見てみましょう。

貯金とは?

まずは、貯金についての説明です。貯金とは、文字通りお金を貯めること。というと、銀行にお金を預けることを貯金と思っている人もいるでしょうが、それだけではありません。

貯金箱にお金を貯めるのも貯金、タンスにお金を貯めておくのも貯金、自宅の金庫にお金を貯めるのも貯金です。つまり、場所はどこでもよく、お金をまとめ置いておくのが貯金なのです。

貯金に似た言葉に預金がありますが、こちらは銀行などの金融機関に”預けている”お金のこと。貯金箱やタンスなどに貯めているお金は預金とは言いません。

残高とは?

続いて、残高の説明です。残高は、収入から支出を差し引いた金額のこと。あるいは、賃貸借の計算の結果出てきた金額のことです。残金とも言います。

貯金と残高は違うの?

貯金と残高、皆さんは同じような意味で使っているかもしれません。確かに、同じ意味で使われることも多いです。現在の貯金額=現在の口座残高といった感じです。

しかし、厳密にいうと、この二つには違う部分があります。

まず、貯金はお金を貯めることを意味し、貯金額は貯めた額のことです。貯めるという行為に重点が置かれています。

一方、残高は収入から支出を差し引いた額。つまり、貯金した場合は、貯めたお金から引き出したお金(支出分)を差し引いた額になるのです。

具体例を挙げてみましょう。

10万円銀行に貯金したとします。貯金額はそのままの10万円です。ここから、生活費として2万円引き出したとしましょう。

すると、10万円ー2万円で8万円が残高になります。最初の貯金額と残高で差が生じます。

しかし、実際にはこの残高を現在の貯金として扱うのが普通ですから、あまりその違いについては意識しなくていい場合も多いです。

残高は帳票上の残金でもある

もう一点付け加えておくと、貯金というと貯めたお金という意味ですが、残高は帳票上の残金になります。

どういうことかというと、貯金には現金が含まれます。銀行に預けてある通帳の記録自体を指すこともありますが、現金という感覚のほうが強いでしょう。

一方、残高は現金ではありません。残金の記録です。「残高照会」「残高証明書」「個別信用残高」などのことばをよく聞くでしょうが、現金そのものを表すのではなく、帳票上の記録を意味します。

そのため、自分の財布の中身を見ながら、「残高が少なくなってきたな」というのは間違いです。財布の中にあるお金は現金だからです。

残高を使った例文

残高についての理解を深めるために、いくつかの例文を示しましょう。

例文①クレジットカード払いで

クレジットカードを利用している人は、銀行の残高を確認しておく必要があります。次のような言葉を言う機会もあるでしょう。

「先月はクレジットカードで買い物をしすぎちゃった。銀行の貯金残高が足りるかどうか見ておかないと」

クレジットカードは後払い制度。買い物した代金の支払いは後で行われ、1か月分まとめて銀行口座から引き落とされます。その際には、貯金残高が十分にないと、支払いができず、後で問題になります。

例文②取引で

企業間の取引でも残高という言葉が使われることがあります。

「残高ご確認の上、お支払いいただきますようお願いいたします」

この場合は、支払い残高という意味で、収入と支出の差し引きの額ではありませんが、支払い残高はしっかり返済しなければいけません。

貯金額を増やして、残高を減らさない方法

せっかく貯金をしたものは、できるだけ金額を増やし、残高を減らしたくないもの。そのためには、どうしたらいいかを考えてみましょう。

定期預金を利用する

定期預金を利用するのも、残高を減らさない方法です。普通預金の場合、給与が振り込まれた後に日常生活で使うお金を引き出すことになり、どうしても残高が減ってしまいます。残高の変動が激しい口座になっていて、お金を増やすのに向いていません。

その点、定期預金なら、お金を預けたら一定期間を引き出せないので、残高が減ることはありません。6カ月や1年、2年、長期では10年も預金することになり、資産形成にも役立ちます。

日常使うお金は普通預金で、将来のために蓄えておくお金は定期預金でというように使い分けるのがおすすめです。

積立定期を利用する

定期預金をしたいけれど、まとまったお金がないという人もいるでしょう。それなら、積立定期の利用もおすすめです。

積立定期は普通預金口座から、自動的に毎月一定額を定期預金口座に預けてくれるシステム。これなら、口座残高が減ることもなく、着実に増えていきます。

最低積立金額が500円くらいになっている銀行もあり、それほど家計に大きな負担にもならないでしょう。

リボ払いは使わない

クレジットカードの支払い方法の一つにリボ払いがあり、毎月の返済額が一定額になって支払いもしやすくなります。しかし、預金残高を減らしたくない場合は、利用しないようにしましょう。

リボ払いは手数料が高いです。1回の返済額は少なくなるので、一見すると、預金残高の減りが遅くなるように見えますが、手数料分だけ負担が増えます。その結果、最終的には預金額から差し引かれる部分が大きくなるのです。これが残高減少につながりますから、できるだけリボ払いを利用しないようにしましょう。

クレジットカードよりデビットカードのほうがいいかも

キャッシュレスの決済方法にクレジットカードとデビットカードがありますが、クレジットカードは後払い制度で、デビットカードは代金が銀行から即引き落とされます。

実際に利用するうえでは、クレジットカードのほうが便利なことが多いのですが、後払い制度ということもあり使いすぎてしまう場合があります。後でこんなに使っていたかしらということもあるでしょう。

デビットカードなら、即引き落としなので、口座残高にすぐ反映され、使いすぎないように注意します。口座残高をできるだけ減らさないようにしようと思ったら、デビットカードを使うようにするのも一つの手です。

お金にプロに相談してみよう

貯金を増やし、残高を減らさない方法をいくつか見てみましたが、貯金のことならお金のプロに相談するのもおすすめです。

例えば、ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルプランナーに貯金の相談をすると、次のようなことが分かります。

  • 現在の収支状況を客観的に把握できる
  • 今後、どのくらい貯金すべきかが分かる
  • 現状、いくら貯金できるかが見える
  • 貯金のノウハウや効果的なやり方が分かる
  • 無理なく貯金できる方法を教えてもらえる

貯金はしなければいけないとわかっていても、できない場合があります。そのようなときに、ファイナンシャルプランナーに相談すると、自分たちの経済状況で無理なく貯金できる方法を教えてくれます。節約方法についてもアドバイスがあり、残高を減らさない工夫も分かるでしょう。

ファイナンシャルプランナーはお金のプロですから、貯金に関して知りたいことは何でも相談してください。

「貯金」と「残高」の違い・分かりましたか?

今回は、貯金と残高の違いについて解説しました。一般的には同じような意味がある両方の言葉ですが、厳密にいうと違う部分があるので、確認をしておいてください。

このほか、貯金額を増やして、残高を減らさない方法についても説明したので、ぜひ参考にしていただき、資金を蓄えるようにしてください。

家計改善

20代の貯金0の割合は43.2%といわれています。
※金融広報中央委員会の金融行動に関する世論調査 2020年 単身世帯 引用

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